カリブ海地域では、というより世界のキリスト教の暦では、今はレントと呼ばれる時期です。
日本語で「四旬節」と呼ばれるそうで、カトリック教会などの西方教会では、復活祭の46日前の水曜日(アッシュ・ウェンズデー:灰の水曜日)から復活祭の前日までの期間のこと。
そしてその期間は、酒・肉食・性行為がNGです。
・・・というのが、正式な説明となりましょうか。
しかし、特に比較的若い時に、カトリックのトリニダードに居住していた経験から言うと、
「酒・女・あらゆる享楽大好きな遊び人も、いきなり静かにおとなしくなる時期」でした。
カーニバル・チューズデーに、泥酔一歩手前の友人が、「明日から酒飲めなくなるから、今日が飲み納め」と言っても、冗談かと思いましたし、「明日から肉が食べられなくなる!」と、アッシュ・ウェンズデー(灰の水曜日)に日にちが変わる直前に、屋台でフライドチキンを貪り食い始められても、ただお腹が空いているだけなんじゃないの?と思いました。
ですが、実は、本人たちは大真面目でした。
人口の4割弱だけがカトリックのトリニダード。
カトリック教徒の中でも当然個人差はあるので、一概には言えません。
が、日頃は世を轟かすイケイケモテモテのお兄さんですら、しれっと、カーニバル・チューズデーとアッシュ・ウェンズデーの境目から、いきなり酒・女・肉食から距離を置き、教会に行き始めます。
それくらい、レント時期の決まり事・慣習を守ろうとする若者もいるほど、カトリック文化がトリニダード社会に浸透しています。
今年は2月17日にレントが始まって、もう2週間が経ちました。
そろそろ禁断症状が出るころでしょうか。